表浜貝塚
表浜海岸背後の微高地上に所在する飛鳥時代から平安時代の集落跡です。これまでの調査で奈良・平安時代を主体とする貝層、遺物包含層、炉跡、竪穴建物跡が確認され、土師器、須恵器、製塩土器、骨角製品、鉄製品などが出土しました。主に塩作りや漁業を行っていた集落と考えられます。「宮木」の文字が刻まれた8世紀代の須恵器片が出土しており、陸奥国府多賀城との関わりも大きい遺跡であると考えられます。この須恵器片は「宮城郡」の成立に関わる資料で、七ヶ浜が宮城郡に属し、「宮木」から「宮城」へ表記が移行することを示す重要な資料です。
- 【所在地】七ヶ浜町花渕浜字表浜一ほか
- 【発掘調査歴】1988年、1989年、1999年、2013~2015年:七ヶ浜町教育委員会