令和元年度「海ノ民話のまち」に七ヶ浜町が認定されました
一般社団法人日本むかし話協会が推進する「海ノ民話のまちプロジェクト」で七ヶ浜町が令和元(2019)年度の「海ノ民話のまち」の一つとして認定されました。
認定にあたり、七ヶ浜町花渕浜地区に伝わる民話「大根(おおね)明神のアワビ祭り」がアニメーションとして映像化されることになりました。
令和元(2019)年度は七ヶ浜町とともに静岡県焼津市や愛媛県松山市、長崎県佐世保市、沖縄県南城市が認定を受けました。
令和元年10 月1 日(火曜日)に海ノ民話のまちプロジェクト実行委員会のメンバーが七ヶ浜町を表敬訪問し、寺澤町長に認定証を授与しました。
「海ノ民話のまちプロジェクト」とは
日本中に残された海にまつわる民話を発掘し、その民話のストーリーとその民話に込められた「想い」・「警鐘」・「教訓」を親しみやすいアニメーションとして映像化し、次の世代を担う子供たちへ「海」を語り継いでいくために指導したプロジェクトです。
詳しくは下記をクリックして専用サイトをご覧ください。
2018~2021年度に認定を受けた全国の民話のアニメーションもご覧いただけます。
「大根明神のアワビ祭り」のあらすじ
七ヶ浜町花渕浜の沖合には、かつて平安時代の大地震により海底に沈んだ「大根(おおね)明神」があります。
大根明神周辺の岩礁では昆布やアワビなどが豊富に採れましたが、船が近づくと海が荒れて転覆しそうになるので漁師たちは「大根様」と崇めてむやみに近づかないようにしていました。
ある時、頑固な漁師が穴場となっている大根明神の近くで漁を行ったところ、大きな利益を得ました。その後もほかの漁師の忠告にも耳を傾けず漁を続けていたところ、突然海が荒れ始め、大しけとなりました。船が波にもまれ、大きな音がしたかと思うと船底に穴が開いていました。漁師が必死に水を汲み出しても間に合わず、ついには船が沈みかけてしまいます。
船頭は花渕浜の岬の突端に建つ「鼻節(はなぶし)神社」の方向に向かい、手を合わせて一心に拝みました。すると、ぴたりと水が止み、船は無事に港に戻ることができました。船底を覗くと大きなアワビがその穴を塞いでいました。
その両氏は改心し、信心深く、漁で節度を保つようになりました。
現在も鼻節神社では大根様の近くで採れたアワビを備え、海の安全と大漁を祈る祭りが行われています。
この件に関する問合せ
歴史資料館(電話:022-365-5567)