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ことばの育ちと声がけのポイント♪

脳の育ちがことばの育ちにつながります。ここでは、「脳のはたらきとことばの育ち」と「ことばを育てるためのポイント」をご紹介します。

脳のはたらきとことばの育ち

 ことばは大脳といわれる部分の働きで機能しますが、脳幹(からだの脳)といわれる生きるために必要なからだ全体にかかわる部分が土台にあり、その次に脳の大脳辺縁系(こころの脳)といわれるこころのはたらきにかかわる部分があります。この3段となる脳のはたらきをしっかりと大きく育てていかなければなりません。
 「からだの脳」を育てるためには、脳の育ちの一番の基礎となる早寝早起きを行いましょう。夜にぐっすり深い眠りに入ると成長ホルモンが分泌されます。このホルモンが分泌されることで筋肉や骨のからだの成長、脳の発達が促されます。「寝る子は育つ」とことわざにもあるように正しい生活リズムがことばの育ちにつながります。
 「こころの脳」を育てるためには、楽しく遊ぶ経験や一緒にいてうれしい経験をすること、安心していられる経験をすることで育ちます。楽しい遊びの中で、人を好きになる気持ちやコミュニケーションをしようとする気持ちが芽生え、ことばも覚えやすくなります。

ことばを育てるためのポイント

声がけのポイント

 お子さんのことばが出てこないと心配になるお母さん方も多いかと思います。ことばのシャワーをたくさん浴びせることも大事ですが、一方通行になるとテレビやラジオから流れてくる音声のように「聞き流す」ことにつながりやすいです。コミュニケーションの力を伸ばしていくことも大切ですので、一方的に大量に声かけするのではなく、子どもの興味・関心・視線の方向・反応を観察したうえで声がけしていきましょう。また、子どもの言うことばをまねることも大事ですし、少しことばを付け加えて伝えてみるのもいいでしょう。たとえば、子どもが「ブーブー」と言ったら、「ほんとだね、ブーブーだね。ブーブー」と言ってみることや子どもが「パーン!」と言ったら、「パーン!ピストルだぞ、パーン!」のように言ってみましょう。子どもがくしゃやみをした時には「くしゃみ出ちゃったねえ。お鼻ふこうか。」と子どもの行動をことばに出してみる関わりもことばを伸ばすことにつながります。

ことばの育ちに影響が出るテレビ、スマホの視聴について

 最近ではテレビ、スマホの視聴時間が多くなってきていますが、長時間の視聴はコミュニケーションの育ちにも影響を及ぼしますのでできるかぎり控えましょう。メディアを見せる時は、一人で使用するのではなく大人と会話するきっかけとして使ってみましょう。たとえば電車が好きなお子さんで、電車が出てくる動画を観るときは「速いね」「緑色だね」といま見えているものや状態に名前を付けること、「ガタンゴトン」「ビューン」とオノマトペで表現し音の模倣を促すことなど、やりとりの引き出しが増えると豊かなやりとりにつながります。

少しずつことばが出始めたら

 少しずつことばが出始めてくるとことばの間違いも出てくると思いますが、会話の流れは切らずに間違いを直してあげましょう。たとえば、お子さんが「傘降る」と言ったら「雨が降るね」と返してあげましょう。また、単語と単語をつなげ始めるようになったら「電車が行っちゃったね」「踏切を通ったね」と動きや変化を伝えてみましょう。

最後に

 ことばを促すポイントをいくつか紹介しましたが、なかなか大人が積極的に関わってもことばがゆっくりなお子さんもいます。焦らずにそのお子さんのペースに合わせて声がけをしましょう。今回お伝えした関わり方以外にも様々なことばを促す関わり方があります。
 お子さんのことで気になることや相談したいことがある方は、健診のタイミングや子ども未来課の窓口にお越しいただいたついででも構いません。お気軽にご相談ください。また、毎月子育て支援センターで実施しているすこやか健康相談では、保健師、栄養士による育児相談も行っていますのでご利用ください。


参考・引用文献
中川信子 健診とことばの相談 
宮城県 メディアとの正しい付き合い方マニュアル
子育て支援者のための情報誌 母子保健「ことばの発達」

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