ことばの発達・豆知識♪
「あれ、うちの子、ことばが少ない?」「男の子はことばがゆっくりと聞くけど、でも心配...」
「大人の言ってること、分かってる?」「絵本は読み聞かせているけど、全然聞いてくれない...」など、
幼児健診でよく耳にする保護者の方のお話です。
特に"話しことば"は、同じ年齢の子の様子を見たり、育児書の目安と比べて、
「大丈夫かな...?」とわが子の様子が心配になることも多いものです。
ことばの発達がゆっくりな背景には、大まかに分けると4つの要因が考えられます。
① 聞こえ
…聞こえについて、気になる様子はないですか?
子ども達は生活の中で身近な大人のことばを聞きながら、ことばを覚えます。
そのため、聞こえにくさがあると、ことばの発達が遅れがちになります。
後ろからの声がけに反応が薄かったり、中耳炎を繰り返していたりする場合は、
もしかして聞こえにくさが隠れているのかもしれません。
*聞こえに気になる様子があるときは、耳鼻科での聞こえの確認をおすすめします。
② 理解力
…ことばの発達には“分かる(理解)が先、言えるのは後”という順序があります。
「ワンワン」と話すより先に、「ワンワンどれ?」に指さしで教えてくれたり、
「コップ」と自ら話す前に、「コップちょうだい」の声がけだけでコップが手渡せるということです。
ポイントは、声がけだけで理解できているかどうか!
分かることば(理解力)を増やすことが、実は言えることばにつながります。
*理解力を育てるには、子どもの手を取って一緒に行動しながらの声がけや、実物やお手本をやって見せながらの声がけが基本となります。
例えば、ママがお子さんの手を取って、パパへ一緒にボールを手渡しながら「どうぞ」とことばを添えたり、パパがボールを見せて「ボール、コロコロしよう!」と遊びに誘ったり、ボールを転がしながら「コロコロしたね!」と声がけするなどです。また、実際にバナナを見せながら「バナナだよ。食べよう!」と声がけしたり、ママが椅子に座って見せて「お椅子に座ろう」と言うのもいいですね。
子どもが興味あることを実際に経験したり、見たりしたタイミングで、声がけすることをおすすめします。
③ 人とのコミュニケーション意欲
…“相手へ伝えたいな!”という気持ち=コミュニケーション意欲が、ことばの発達の土台になります。
例えば…
「上手だね」と褒められると大人と視線を合わせて笑顔になる、
“できたよ!”と言わんばかりに、大人を見て拍手しながら褒めてアピールをする、
大人が「ちょうだい」と言うと手渡したり、逆に“イヤ”と自分の手を引っ込める、
何かを見つけた時に大人に身振りや指さしで教えようとするなど、
どれも人と遊ぶのを楽しんだり、人とやり取りする力が育っている様子です。
反対に、視線が合いにくかったり、“やって!”と大人へ要求を出すことが少ない場合や、
褒めてアピールが少ない場合は、お子さんの好きな遊びを通じてコミュニケーション意欲を
育みたいです。
*コミュニケーション意欲を育てるために、お子さんの好きな遊びで一緒に遊びましょう。
例えば、たかいたかいが好きで何回も繰り返す場合は、1回終わるごとに「もう1回する?」と確認してから遊び始める、こちょこちょが好きな子には「こちょこちょするよ~」と最初に声がけしてからくすぐるまで2・3秒焦らす、ままごとやボール遊びが好きなら、「ちょうだい」「どうぞ」と大人と物のやり取りをするなどもおすすめです。
“大人と一緒だから楽しかった!面白いことがあった!もっと一緒に遊びたい!”の気持ちが、大人に注目したり、大人とのやり取りの力につながります。
④ 個人差の範囲
…上記の①~③に心配な点が見られず、
発達全般の基礎となる生活リズムが整っていても、ことばの発達が遅れる場合があります。
ことばの発達は個人差が大きいものですが、個人差かどうかの判断は難しいものです。
この場合、お子さんの状況に合った関わりの工夫をしながら、
発達の経過を見ていくことが大事になります。
まとめ
①~④のどこでつまずいているかは、ひとりひとり違うものです。
つまずきの部分が違えば、おすすめしたい遊びや対応のコツも異なります。
お子さんのことばの発達に関する不安や、心配事がある場合は、
子ども未来課の保健師へお気軽にご相談ください。
お子さんに合わせた対応や遊びの工夫を一緒に探していきましょう!
☆なお、上記の対応は全てのお子さんに当てはまるとは限りません。
対応についてお悩みの方は、下記までお問合せください。
この件に関する問合せ
子ども未来課 子育て支援係
022-357-7454