その対応、間違った教えになっていませんか?
「なんだか最近、さっぱり言うこと聞かない!!」
こんな悩みを持っていらっしゃるパパ、ママいませんか?
それってもしかすると、パパ、ママが自ら間違ったことを教えている可能性があるかもしれません。
例えば、こんな経験はありませんか?
買い物に行く前に、
「今日はお菓子買わないよ!約束ね!」と約束をして
「うん!わかった」とお子さんが答えたのに
いざ買い物に行ったら…
「わぁああん!買って!買って!」とお子さんが泣くので
「もうしょうがないな~1個だけね!」と買ってあげました。
この時、お子さんから見て、起きたことを整理しましょう(例1)
どんなときに | なにをしたら | どうなった |
お菓子を買わないと約束していたときに |
泣き叫んだら | 買ってもらえた |
ママ、パパ的にはもちろんそんなつもりはなく、仕方なく買ってあげただけなのに…
お子さんから見ると、
泣き叫ぶ→買ってもらえる
の図式が成り立ちます。
これを誤学習と言って、結果として親御さんが間違ったことを教えていることになってしまうのです。
誤学習にはこんなものもあります(例2)
どんなときに | なにをしたら | どうなった |
急いで朝の支度をしなければいけないときに |
何もしないで遊んでいたら | ママが来て全部やってくれた |
この場合、お子さんの中では
何もしない→大人がやってくれる
の図式が成り立ちます。
このような誤学習が定着してしまうと、なかなか苦戦することが多いものです。
では、どうすれば誤学習を防げるのでしょう。
例1の場合
泣き叫ぶという、望ましくない行動には毅然と約束を大人がしっかり守ります。
すると・・・
どんなときに | なにをしたら | どうなった |
お菓子を買わないと約束していたときに |
泣き叫んだら | 買ってもらえなかった |
お子さんの中では、
“泣き叫ぶ→買ってもらえない”
という図式になり、自分にメリットがないことを体感します。
そこで、泣くことにメリットがないなら、“泣くのをやめよう・我慢しよう”と別な行動を試そうとするのです。
パパやママは、
子どもが泣き止んだり・我慢するという、望ましい行動をした時には、すかさず、しっかり褒めます。
どんなときに | なにをしたら | どうなった |
お菓子を買わないと約束していたときに |
お菓子が欲しいけど我慢したら | 褒めてもらえた |
今度は、
“我慢する→褒めてもらえる”と望ましい行動を学習します。
そして、褒めてもらえて嬉しいから、次もまた同じ行動をして褒めてもらおうとするのです。
例2の場合
何もしないで遊んでいるという、望ましくない行動には、大人が全て支度するのではなく、子どもが動くのを待ちます。
どんなときに | なにをしたら | どうなった |
急いで朝の支度をしなければいけないときに |
何もしないで遊んでいたら |
幼稚園に遅刻して朝の自由時間に遊べなかった |
お子さんの中では、
“何もしないで遊んでいた→遅刻して自由時間に遊べなかった”という図式になります。
この図式は、“お子さん自身にとって困った状況=デメリット”です。
デメリットも、しっかりとお子さん自身の身を持って体感させます。
その結果、“次は朝の支度を急ごう!”という別な行動を試そうとします。
そして、パパとママは、
お子さんが急いで支度をできたら、「急いでお支度できたね!幼稚園バスに間に合うから、きっとたくさん園で遊べるよ!〇〇くん、偉いね!!」としっかり褒めてあげます。
どんなときに | なにをしたら | どうなった |
急いで朝の支度をしなければいけないときに |
急いで支度をしたら | ママが来て褒めてくれた |
このように、望ましくない行動には対応せずに、望ましい行動にはうんと賞賛を与え反応しましょう。
そうすることで、お子さん自身が、望ましい行動を取ろうとするものです。
少し難しく感じるかもしれませんが、お子さんがどんな行動をしたら、結果としてどうなったかな?、
大人がどんなかかわりをしたら、お子さんの行動がどう変わったかな?
と、大人が少し立ち止まって考えてみてください。
きっと、今よりお子さんへの対応がうまくできるはずです♪